「虹の橋で待っているきみへ~8月28日 虹の橋記念日に思うこと~」

めぐみの想い

執筆者: 宮下めぐみ

公開日:

虹の橋で待っているきみへ
~8月28日 虹の橋記念日に思うこと~

理事長  宮下めぐみ獣医師

8月28日は「虹の橋記念日」です。

虹の橋の話はペットを飼っている方はご存じの方が多いと思います。

この物語が長い間、多くの人の心に残り続けていることには、理由があるのだと思います。

動物病院で診療をしていると、長い時間を一緒に過ごした動物とのお別れに立ち会うことがあります。
そして、そのあとに飼い主さんから、こんな言葉を聞くことがあります。

「あのとき、もっと何かしてあげられたのではないか」

「もっと早く気づいてあげればよかった」

「最後は幸せだったのでしょうか」

どれだけ大切に育てていても、お別れのあとには後悔が残ることがあります。

もっと抱っこしてあげればよかった。

もっと一緒に出かければよかった。

もっと高度な医療をしてあげればよかった。

それほど思い悩み苦しいのは、それほどその子を愛していたからだと思います。

ペットロスという言葉もあります。愛する動物を失ったあとに訪れる、大きな悲しみです。
けれど、その悲しみは、愛した時間の裏返しでもあります。

毎日ご飯をあげたこと。

具合が悪ければ心配したこと。

一緒に眠ったこと。

名前を呼んだこと。

何気ない仕草に笑ったこと。

そして、その子がそばにいることを当たり前のように感じていた日々。

その一つ一つが積み重なって、大切な存在になっていったのだと思います。
だから、すぐに忘れなくてもいいのだと思います。

何年たっても「会いたいな」と思ってもいい。

悲しみが完全になくなることが、ペットロスから立ち直ることでもないと思います。

時間とともに、少しずつ。

「いなくなってしまった悲しみ」よりも、

「一緒にいてくれた幸せ」を思い出せる瞬間が増えていく。

それでいいのではないでしょうか。

そしてもう一つ思うことがあります。

一頭の動物との出会いは、その子の一生だけで終わるものではありません。

その子を愛した経験が、

「動物をもっと大切にしたい」

「困っている動物を助けたい」

「保護犬や保護猫のことを知りたい」

そんな気持ちにつながることがあります。

新しい動物を迎えることも一つです。でも、必ずしも新しい子を迎えなくてもいい。

保護活動を応援したり、寄付をしたり、ボランティアをしたり。
あるいは、身近な誰かに動物福祉のことを伝えることでもいいと思います。

一頭の動物からもらった愛情が、また別の命への優しさになっていく。

そう考えると、その子が私たちに残してくれたものは、思っている以上に大きいのかもしれません。

一つの命との出会いが、人を変え、その人の優しさがまた別の命につながっていく。

めぐみ、めぐり、めぐる。

そんな小さなつながりを、a-handsはこれからも大切にしていきたいと思っています。

著者について

宮下めぐみ

宮下めぐみ

麻布大学 獣医学部卒業  一般財団法人a-hands 代表理事 株式会社m-hands 代表取締役 東京都獣医師会 理事 ヤマザキ動物看護大学 非常勤講師 キャリアコンサルタント 「どうぶつとその周りの人を幸せにする」を信条とし、西東京市のエルザどうぶつ福祉病院の院長として診療を行う傍ら保護どうぶつの保護譲渡活動や獣医師会の社会的活動に従事している。自身でもチワワのクレア、保護ネコのリム、スイをかわいがっている。
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