めぐみの想い

新年によせて ~どうぶつと暮らすと世界は平和になる~

執筆者: 宮下めぐみ

公開日:

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新年によせて ~どうぶつと暮らすと世界は平和になる~

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a-handsの代表の宮下です。

 

本年もよろしくお願い申し上げます。

 

昨年はa-handsとして初のクラウドファンディングの開催、協力動物病院への補助金制度をスタートさせていただきました。

 

保護どうぶつ研究会を2回開催ができ、協力動物病院は2024年末で70件となりました。

 

これらは小さな進歩ではありますが、コラムを読んでいただいている方々や財団関係者のおかげだと思います。

 

誠にありがとうございます。

 

まだまだ、財団として至らないことも多いのですが、一歩づつ理想に近づいていけたらと思います。

 

さて、「理想」という言葉がでたので新年らしく財団の今年の抱負をお話させていただきます。

 

それは昨年、私が体験したことから強く感じた事で、今後の財団の主軸になる方向性だと思っています。

 

その抱負はラジオなどですでに発信をしていますが、 「どうぶつと暮らすと世界は平和になる。それを財団(獣医師)として広めたい。」です。

 

この思いが強くなった体験とは、昨年、子猫を譲渡した家族との出会いと関わりからです。

 

子猫の譲渡先の7歳の男の子が、自ら進んで作った保護ネコ観察日記に「子猫とずっと平和に暮らしたいです。」と書いてくれました。

 

そして、その家族は子猫が家族の一員になったことをとても喜んでくれて幸せそうだったのです。

 

愛おしい存在が出来た時に多くの人はその存在と一緒に穏やかに平和に暮らしたいと望みます。

 

それは全世界共通で、どの年齢の人でも感じるのだということを以前から獣医師として感じていましたが、この男の子の日記と子猫との幸せそうな報告を受けて確信に変わったのです。「どうぶつと暮らすと世界は平和になる」のだと。

 

そして獣医師はそのためのパートナーになるべきです。

 

ご存じのように、どうぶつの飼い方には情報が必要ですが、飼育本やネットをみたとしてもその子その子によって性格や行動が全く違うので、初心者には難しい面があります。

 

動物病院に通っていただき、かかりつけ獣医師をつくることでこれは解消できます。

 

また、今後の一次診療の獣医師の役割としては飼育の仕方や医療だけでなく、社会全体を見つめ、どうぶつのケアや予防、関連施設などの紹介、看取り、ペットロスへの対応などにも携わり「どうぶつとの暮らし」をより安心に平和に導いてあげることが理想です。

 

「どうぶつについてのソーシャルワーカー」という表現が近いかもしれません。

 

「どうぶつと暮らすと世界は平和になる。」そのためには獣医療が必要であり重要なんです。

 

そのため財団はもともとの主軸方針である「どうぶつ福祉に獣医療の知見を」形にしていくことを一歩一歩進めていきます。

 

日々の保護譲渡活動や保護どうぶつに関する獣医療の情報発信、どうぶつを飼う人のために社会と連携していくことを財団として引き続き尽力していきたいです。

 

a-handsを今年も何卒よろしくお願い申し上げます。

 

 

著者について

宮下めぐみ

宮下めぐみ

麻布大学 獣医学部卒業  一般財団法人a-hands 代表理事 株式会社m-hands 代表取締役 東京都獣医師会 理事 ヤマザキ動物看護大学 非常勤講師 キャリアコンサルタント 「どうぶつとその周りの人を幸せにする」を信条とし、西東京市のエルザどうぶつ福祉病院の院長として診療を行う傍ら保護どうぶつの保護譲渡活動や獣医師会の社会的活動に従事している。自身でもチワワのクレア、保護ネコのリム、スイをかわいがっている。
random wan nyan frame うめ(写真:左下)
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