獣医師向けコラム

譲渡を進めるための工夫 ~里親募集の方法~

執筆者: 宮下めぐみ

公開日:

===========

譲渡を進めるための工夫

~里親募集の方法~

===========

今回は里親募集の方法について、色々な方法があるのでそれをお伝えします。

●チラシの掲示

動物病院なら院内や病院の外壁や掲示板などへ掲示します。

近隣の病院以外の施設でも掲示をしてもらえる場所があれば掲示依頼をします。

この募集の場合、近隣の方が里親になってくれる事が多いのでその後も病院に来てくれる可能性が高く、気心がしれた患者さんだと安心してこちらも譲渡ができるのでお互いにいいですね。

●譲渡会の開催

その団体や病院で単独でする場合もありますが、何かのイベントや団体とコラボする方法もあります。

譲渡会の場合まったく初対面の方も多く来るため、その方がどんな方か知れるように、身元がわかるものや、その方の情報をきちんと確認するツールなどが必要になります。

●ホームページへの掲載

病院のHPでNew的なお知らせや、里親募集のページを作っているところもあります。

すぐに自分達で掲載できると掲載が楽ですが、HPの保守会社に依頼する形式だとその手間がかかるかもしれません。

●マッチングサイトへの掲載

様々な里親募集サイトがあります。

ほとんどの場合、掲載は無料のことが多いですが、掲載に審査が必要な場合もあります。また、そのサイトによって特徴が違います。

a-handsも動物病院の譲渡に特化したマッチングサイトを展開していますのでぜひご参考にしてください。

https://www.a-hands.org/animal/

※掲載協力動物病院を募集中です。

●インスタ等のSNS

動物病院や団体によって独自のSNSで保護譲渡活動をしているところは多いと思います。

ハッシュタグなどに「里親募集」などをいれると里親になりたい人が集まってくるので効率的ですが、閲覧数を増やす工夫を普段からしておく必要があります。

●直接人に声をかける

患者さんやペットを探している友人などに直接アプローチする方法もあります。

もちろん、保護譲渡をする団体によってそれぞれの方針があると思うのでこの方法が一番いいとかは一概にはいえないと思いますし、それぞれメリットデメリットがあると思います。

ただ、私の病院では譲渡会以外は上記の方法をすべてやっているのですが、一番譲渡に結び付いていて反応がいいのはインスタの動画です。

手があいた時に動画を撮影し、アップすればいいので、譲渡会や掲載などよりも手間もかからないため、忙しい動物病院にとってはありがたい媒体です。

また、病院のインスタは病院自体のイメージアップや広報にもなるので患者さんの集客にもつながります。

保護譲渡を続けていくにはそれにかかる経費をまかなうという視点も大事なのでその点でもお勧めです。

著者について

宮下めぐみ

宮下めぐみ

麻布大学 獣医学部卒業  一般財団法人a-hands 代表理事 株式会社m-hands 代表取締役 東京都獣医師会 理事 ヤマザキ動物看護大学 非常勤講師 キャリアコンサルタント 「どうぶつとその周りの人を幸せにする」を信条とし、西東京市のエルザどうぶつ福祉病院の院長として診療を行う傍ら保護どうぶつの保護譲渡活動や獣医師会の社会的活動に従事している。自身でもチワワのクレア、保護ネコのリム、スイをかわいがっている。
random wan nyan frame やまる
ページトップ